【概要】 建物の各部がどんな構造になっているか、どのような保全を行えばいいか、保全を実施しない場合にどんな弊害があるか…。 本書は保全業務を直接担当する人、技術的経験の少ない管理者などが建築物の保全の必要性や、具体的な方法を判断するための資料として広く利用されてきました。しかし、初刊行以来10年あまりを経て保全に関する考え方や内容は基本的に変わりはないものの、各種法令の表現をはじめとして現代にそぐわない部分が見られるようになったことから改訂したものです。 比較的小規模な建物で管理者が直接保全業務を行う場合などの参考にするため、より詳しい内容について表や囲み記事で説明するなど、きめ細かい手引き書になっています。 目次 第1章 保全の考え方 (1.保全の必要性とその内容、保全の必要性、保全の内容、保全の方法、 2.保全業務の進め方、業務体制、保全業務の計画、保全関連経費、保全業 務の記録、保全業務の評価、図面・資料の整備、工具・予備品の整備) 第2章 建物の構成と保全 (1.屋外、外壁、屋根、屋外の機器、外構、植栽、2.構造体と地中設備、構造体、地中設備、3.事務室、和室、内装、建具類、機器類、4.廊下、ホール、内装、自動ドア、分電版、エレベーター、5.便所、湯沸室、内装・建具、衛生器具、排水設備、パイプシャフト、ダクトシャフト、ガス器具、換気設備、6.電気室、自家発電機室、受変電設備、受変電設備の保全、その他の機器、自家発電設備、自家発電設備の運転、自家発電設備の保全、配線室(EPS)又は電気シャフト、7.機械室、給水設備、空気調和設備の点検・保守と運転・監視制御、動力制御盤) 第3章 災害への備えと対応 (1.災害に対する備え、火災に対する備え、地震に対する備え、台風に対する備え、盗難等に対する備え、停電に対する備え、2.災害時の対応、火災時の対応、地震時の対応、台風時の対応、3.災害後の処置、点検と復旧、原因の究明と対策) 第4章 執務環境等 (1.照明、照明の考え方、明るさの維持、2.空気環境、快適な空気環境の条件、空気環境の保全、3.清掃、床仕上げごとの清掃、場所における清掃、4.塗装、塗装劣化の要因、補修の時期、金属の塗装と腐食、5.害虫等の防駆除、害虫の防駆除、ねずみの防駆除) 第5章 故障と応急処置 (1.建築、2.電気、3.機械) 第6章 管理対象建物概要 (1.建物概要、2.適用法令一覧、3.主な官公署届出書類一覧、4.設計者、施工業者名一覧、5.機材関係業者名一覧、6.保全業務実施体制、7.保全業務委託先一覧、公共機関等連絡先一覧) [参考資料] (資料1.保全基準、資料2.運用通達、資料3.建物相談システムについて、資料4.国際単位系について)